代表インタビュー
特定非営利活動法人みんとけあ 理事長
株式会社ウェルフェイス 代表取締役
澤田 正章
ー介護業界と関わることになったきっかけは?
若い頃はNTTの下請けの会社に勤めていて、電柱に登って電線を引いたり、社内で使うビジネスフォンを付けたりと、通信設備にかかわる工事などを行っていました。4年目から、いきなりWindows95の入ったパソコンを渡され、触るのも初めてだったパソコンを使って、請求業務など施工管理の事務仕事をすることになりました。
それとは別に仕事が終わった後、当時普及しはじめた携帯電話を販売したり、会社などのLAN工事や電話の配線工事を極秘裏に請け負っていました。
ある時、社会福祉法人の立ち上げの準備室に電話を設置する仕事があり、その法人の代表者がなぜか私のことを大層気に入ってくれて「うちに来ないか」と誘いを受けました。
ちょうど、勤めていた会社では合併の話が決まっていて、合併後の自分の役職や業務の変化に不安を感じていた頃でした。
正直、これまで福祉とは全く無縁でしたので、不安もありましたが、請求業務など事務的な仕事とのことだったので、それなら自分でも出来ると思い、思い切ってオファーを引き受けることにしました。
ーなぜこの事業を始めたのですか?
社会福祉法人だったので、最初は半官半民みたいなものだ、これからは社会の役に立って給料がもらえるなんて、なんて素晴らしい仕事につけたのだろうと、将来への希望や期待にあふれた生活でした。
しかしながら、次々と事業を展開していく中で、職員を大事にしていると思えない状況が幾度かあり、徐々に勤めていた法人の手法に違和感を覚えるようになりました。(今思えば、私の考えが甘かった場面もありますが・・・)
実際に仲間が強く叱責されたり、退職に追いやられたりする場面を幾度か見てきて、
『雇われている以上は従ってやっていくしかない、
自分の思うようなことをやりたいなら自分で会社を作るしかない』
と思い、自分で設立しました。
ー介護業界に対してどのような想いを持っていますか?
私自身この業界に入るまで、車いす生活のため介助の必要な方や、認知症の方と触れ合う機会がなく、はじめは大変戸惑いましたし、支援の必要な方が大勢いらっしゃることに驚きました。
措置制度の時代では、利用できるサービスや施設の数が十分ではなく、介護を受けられない高齢者やその家族の苦労は切実だったと思います。現在は介護保険制度も浸透し、サービスや施設の種類も充実して、高齢者やその家族にとっても、安心して暮らせる時代になったのではないでしょうか。
介護職については、高齢者の一番身近で生活に寄り添った支援をするため、直接「ありがとう」と感謝の気持ちを言ってもらえるやりがいのある仕事です。
人の役に立つことで、お給料がもらえるなんて私は最高だと思います。
また、この業界は学歴や性別、年齢などに左右されず、無資格・未経験で入社しても、やる気と頑張り次第ではキャリアアップしやすい職業です。実際に私自身も、高校を中退していますし、事業を始めた時は無資格で、介助についてもほぼ未経験でした。
ー会社として最も大切にしていることはなんですか?
法人理念として、『住み慣れた地域でその人らしい暮らしを最後まで営めるよう支援することで、生きがいや喜びを共感し共存する』ことを目指しています。
実際の介助や制度の助言などはさることながら、どんな仕事をしてきて家族とはどのように過ごしていたのか、夢中になれる趣味や自慢できる特技があったか?
・・・など一人一人違うこれまでの人生に対し、介護が必要になっても、その方の意向を大切にしながら、人生を最後まで全うできるように支援することが大切だと考えています。
その実現のために規制するだけではない施設づくりに努力しています。
ー自社の魅力は何だと思いますか?
2021年6月から新たに人事評価制度を取り入れ、職員一人一人がより法人理念の実現に向けて行動できる体制を整備しました。
実際に、無資格で未経験のパート職員で入社しても、資格を取得し、正職員になり、管理者になることも可能であり、やる気次第で公平にキャリアを形成できる法人です。
また、ハード面でも快適に業務出来るよう机やPC・車両など整備されていると思います。介護記録の電子化や、ITツールも積極的に取り入れています。
職員には、不便な思いをせず快適に勤務してほしいと考えています。
ー仕事をしていて一番大変な事と一番の喜びを教えてください
事業を始めて17年が経ちますが、大変なことはたくさんありました。
設立当初からしばらくは、経営も安定せず、私もいち介護職員として現場に出て夜勤もやりましたし、もちろん事務処理もありましたので、時間に追われお金の心配もしながら寝る間も惜しんで働いていました。
大変ではありましたが、振り返るとその時期は楽しさややりがいもたくさん感じていたと思います。
数年前からは、経営も安定し職員も一気に増えましたので、さすがに私自ら現場には出る必要はなくなりましたが、実際には細かいことも私が一つ一つ指示を出し、それに沿って業務を進めている状況でした。
最近は、職員の成長を促したい気持ちもあり、大まかな指示のもと、管理者の意向ややり方で大部分は任せてみるよう方針を変えました。
失敗しないようアドバイスもしているのですが、言う事をきかず失敗したときは、とてつもなく腹が立ってしまいます。
ただ、経験させることも私の役割と感じていますので、経験不足や未熟さゆえ、失敗して苦しみ悩む職員に対して、やり遂げるまで口を出さず大きな心で見守ることが大変です。
その気持ちは過去に自分が経験してきてからこそ、その状況を見てられないのだと思います。私の性格上、黙って見守ることが一番大変みたいです。
一番の喜びは、ボーナスを払えるようになったことです。
昔は払えるに至りませんでした。
今後も人事評価制度の下、努力してそれを達成できた職員に公正な対価がなされるように、収益面においても安定した運営に努めたいと思っています。
ースタッフにはどういう想いを持っていますか?
入社して良かったと言われる会社作りを目指してきましたし、今後もそうしていきます。
縁あって入社して頂いたので、安心して働ける職場とみなさんの生活は私が守ります。
職員のみなさんには、これからも入居者さんが安心して暮らせるように生活を支援し、仕事にやりがいや喜びを感じながら活躍してもらいたいです。
そしてどうか、地の底から這って出てくるような強い信念と努力で、上を目指してください。
会社の目指す方向性に対して、頑張っている職員には、その成果が報われるような体制と制度が、備わっている会社です。
ー休みの日は何していますか?
趣味も特技も釣りです。魚が釣れているという情報が入れば、釣りに行ってしまいます。
私が会社にいないときは、海か湖を探してください。
ー会社の「これから」について教えてください
まずは退職金制度の確立をしたいです。
そのためには会社の発展が必須ですので、人財採用の取組が大事になってくると感じています。
他には、年に1回入居者さんと温泉旅行に行くなど、施設の余暇活動の中身を充実させていきたいです。
そのためにもやはり、職員の増員などが必要なので、人財採用の取組に力を入れて準備していきたいです。
ー採用を申し込むか悩んでいる方にひとこと
例えば小さいお子さんがいる方は『日中のパートタイム勤務で、夜は家族との時間をたっぷり作る』
多趣味の方で休日を大事にしている方は『夜勤専門勤務でお休みを多く確保する』
ブランクがある方は『慣れるまでは時短で夜勤なし』・・・など、
当法人には複数の事業所があることから、職員各々の事情や環境に可能な限り配慮し、シフト時間については柔軟に対応することが可能です。
また、未経験者の方も大歓迎です。
介護の仕事が初めての方は、不安も多いと思います。
ですが、今少しでもやってみようかな・・という気持ちがある人には「まずはやってみようよ」と伝えたいです。
未経験者だからこその、固定観念にとらわれない柔軟な発想力や、斬新な意見を求めています。ぜひ申し込んでください。